日本人13人にひとり

同性カップルを結婚に相当する関係と認めるパートナー条例が渋谷区で採決され、
「ジェンダー・ニュートラル」の考え方は日本でも広く認知されてきました。

国内のセクシャルマイノリティの割合は7.6%。
日本人約13人中ひとりに相当するそうで、
その数は血液型がAB型の人と同じ割合なのだそうです。

マイノリティが辛い思いをしなくてもすむように、
ジェンダー・ニュートラルな環境がどんどん増えればいいなあ。

と思いつつ、

マイノリティではない私が、
ジェンダー・ニュートラルについて深く感じさせられるシーンに出会ったことは
実のところほとんどありません。

そんな私が、「ああ、こういうことか!」
と納得したのは、ニューヨークでトイレに立った時のことでした。

 

男女のマークがない

ホテルのラウンジ、大学、レストランやスターバックス。

トイレの外に設置されている「RESTROOM」のサインのそばに、
男・女をふり分けるマークは見当たりません。

はじめはトイレの前で、少しばかり躊躇します。
個室が1箇所しかないというわけではないのに、男女の入り口が分かれていない。
それだけのことに戸惑いを感じます。

しかし考えてみれば、完全なプライベート空間なのに
わざわざ男・女の境界線をつくり、個室をふり分けていることの方が不自然です。

なんとこれまで自分の中に、要らない壁を作っていたことか。

 

できることから

セクシャルマイノリティは、この最もプライベートな空間を選ぶ時に
侮辱を受けたり屈辱感を感じたりするため
公衆のトイレを利用することに苦痛を感じてしまうんだそうです。

なるほど。

もし日本の7.6%の人たちが快適に過ごせるようになるのなら、
男女の個室を分けなくてもいいじゃないですか。

身近なところからジェンダーフリーな社会を実現していけるよう、
まずはブープランのトイレに設置している男・女のマークから取り外してみようか。

 

※写真はEast Villageにオープンした人気のホテル、The Standardのトイレ。
ロビーから地下に下りるとすぐにトイレの個室が並んでいて、男女を分ける入り口は見当たりません。
洗面台は1箇所で、もちろん男女共有です。